【 海軍さんの誂えシャツ 】

 

 はじまりは1枚の写真でした。

 

 

「こんなシャツはできないですか?」

 

 

顧客様の手にあった写真

 

そこには旧海軍時代の海軍兵さんがいらっしゃいました。

 

( ひょっとしたら、“この世界の片隅に”の頃かな... )

 

 

 

「できます、ぜひやらせてください」

 

 

 

その日から過去への旅が始まりました。

 

 

「まずは昔の資料を掘り起こそう」

 

 

そのシャツは現代のシャツとはまるで違う形をしています。

 

一般の方が見たらちょっと変わったシャツかな?

くらいの印象かもしれません。

 

しかし我々のような洋服屋からすると

衿、袖、身頃、アームホールなど

現代にないバランスなのです。

 

 

“海軍映画や再現ドラマで着られているシャツはどれも違う”

 “当時の写真があったぞ、なるほどこうなっていたか”

“この頃の服が今、逆に格好良いな”

 

 

 

多くの発見がありました。

サンプルを作っては修正し、検証しました。 

 

試行錯誤の結果

納得のいくシャツが完成しました。

 

 

「はたして、喜んでもらえるだろうか?」

 

 

 

誂えたシャツは顧客様のご満足をいただけました。

 

 

「そうそうコレだよ、ありがとう!

 

今度は違う生地で作りたいからオーダーメニューにいれてくれないかな?」

 

 

 

そうか、当時に思いを馳せて

 

あの頃のシャツをまた作ろう。

 

 

「承知しました、喜んで」

 

 

“海軍さんの誂えシャツ” が生まれた瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

【 お客様へ 】

 

 

我々は軍服のレプリカを作っていません。

 

当時の軍服は

サイズが一律固定の既製服です

また、その着用姿はコスプレになります。

 

 

 

我々が作る服は“お一人お一人の体に合わせて誂えるオーダーメード”です。

 現代でも違和感なく美しく着用できるシャツです。

 

 

 

尾洲屋(BISYUYA)は

 

呉の町で1938年に創業し、

 

呉に居住する皆様に洋服を届けてきました。

 

 

“海軍さんの誂えシャツ”は

 

1940年代に”海軍さんが日常で着用していた服”です。

 

 

 

ふと当時の日常に思いを馳せます。

 

 

呉、

 

活気ある中心街、

 

軍服を脱いでひと時の休息。

 

 

 

“闊歩していた海軍さんへ思いを馳せて”

 

 尾洲屋は今日もシャツを誂えます。